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Baluchi Production 6

 投稿記事「Baluchi Production 4,5」で紹介した絨毯の水が流れているようなくねくねとしたデザインが僕はたまらなく好きである。それ以上の素晴らしいシスターンの絨毯がHALI_76の表紙を飾った。
Baluchi Production 6_f0057070_2111990.jpg

 それにしてもなんと美しい絨毯であろうか。
これほどのものはないにしても、来年のGWにヘラートでシスターンバローチやムシュワニなどのいい絨毯に出会いたいものだ。
# by charsuq | 2006-11-30 06:25 | 絨毯 キリム | Comments(0)

絨毯にまつわる話し その2

 絨毯屋でごろごろしているといろいろな人間がそのドアを開ける。

絨毯や石を売りにくる男、物乞いの女性、ショップキーパーの友人・知人・・・。
 写真に写っているのはカンダハールから出てきた男たち。ターバンを巻いている男は「Photo album 14」で撮影したアブドルアハッドの弟である。

 薄暗いところで彼らに囲まれていると不思議な感じがする。日本人がイメージするいかついアフガン人ではなく、本当に物静かで穏やかな話し方を好む人たちが多い。もちろん若者が集まるとバカ騒ぎをするが、年配の男が加わるだけでみんなおとなしくしているのだ。
絨毯にまつわる話し その2_f0057070_16573554.jpg

 言葉はわからないけれど、彼らを見ているだけで僕はそれでいい。彼らもそこにじっとしている日本人が珍しいのだろう。友人にこいつはどういうヤツなんだと質問している。彼は俺の親友でクエッタが好きで何度も来ている、と友人は答える。こいつはカンダハールに行ったことがあるのかと次に質問する。ビザが取得できないのでまだ行ったことがないが、カンダハーリーが大好きな日本人だよと友人は答える。ビザなんかなくても国境を超えることができるから、俺が帰るころに一緒に来いと伝えてくれという彼らに、友人はビザがなくてはトラブルになるから無理だが彼はいつかカンダハールに行くだろうと答える。

 「カンダハールはいい街だぞ、いつか来いよな」
と僕に向かって優しく微笑むのだ。

 こんな出会いがなかったら、僕は今でもカンダハールは「こわい」街というイメージを抱いていただろう。

 絨毯屋でのんびりしているとこういうことがよくある。
# by charsuq | 2006-11-29 06:22 | 絨毯 キリム | Comments(0)

チェイシング・アフガン2005 その16

■ カンダハール~クエッタ(パキスタン)/2005.5.5

 それにしてもこの南部の国境は外国人を不安にさせる殺伐とした雰囲気があるように今回も思った。老婆を一輪車に乗せて帰国を急ぐ家族、パキスタン側の警官に賄賂を払ってパスポートなしで行き来する人々。今となっては全てがまぼろしだったのでは、といった錯覚すら感じられる強烈さがあった。

 国境からクエッタまでタクシーで4時間かかる。以前はクエッタに「アフガニスタン」を感じてその雰囲気に魅了されたのだが、北からやって来ると明かに「パキスタン」的な印象を受け、好きだった街は精彩に欠けるように感じたのは不思議だった。ホテルの親父たちや隣のチャイ屋のワリースも僕のことを覚えてくれていた。「お~っ!ミスター・ヤス!グッドモルニング!アーユーファイン?サンキュー、セイコーファイブ・ハウマッチ?」と知っている全ての英語を使った変な挨拶には思わず笑ってしまった。
チェイシング・アフガン2005 その16_f0057070_2252865.jpg

(つづく)
# by charsuq | 2006-11-28 06:25 | | Comments(0)


いつか また どこかで


by charsuq

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