高見山 2012.6.24
先週は雨と用事、昨日は出勤・・・。今日は天気がビミョー。山に行きたい気持ちはそれほど高くない。どうしようか。行き先が思い浮かばない。こんなときはいつもの明神平界隈にするのだが、何故か高見山に行ってしまった。台風の影響で林道に落石が多いかもしれないから、不安な道を避けたのかもしれない。
久しぶりに小峠まで車で行ってみるかと思ったが、新杉谷トンネル横から少し上ったところで通行止め。4月に山頂で会ったおじさんは小峠まで車で来たと言ってたのに・・・。植林地帯の歩きが長いな、そんなことはわかっていながらも、杉谷に車を停めて出発。
撞木松を過ぎてからも植林地帯が続くが、コアジサイに癒されながら歩く。また一輪咲いていたササユリはとても綺麗でしばらく見ていた。額から汗が流れ、石畳を歩いていくと、視界が開けた。風が肌をなでていく。心と体が開放された気持ちになる。古市から少し歩いていくとキシタエダシャクが数羽ひらひらと飛んでいた。開放感をえられたのはつかの間、雲母曲から小峠までは植林地帯だ。そして大峠までも。すっとばして行こう。
と歩き始めるが、ニホンベニコメツキの交尾(?)をじっと見、ウツギとそこに舞う蝶を愛でながら道草をくう。ネットでウツギを調べると、折口信夫によると古くはウツギの花の咲きぐあいでその年の豊凶を占ったらしい。そうなのか、折口信夫の著書はとても興味があるが、むつかしくて未だに読んでない。部屋に一冊50円で買った古代研究が二冊あるんだけど。
閑話休題。車道まで土砂が流れているブルーシートがかけられた崩壊地(これは新しい?)を横目で見、左手に淡い緑の木々が見え始めると、もうそこは大峠だ。
ここで今日3個目の草もちを食べる。さ、はよ行こ。これは何ていう木なのだろう、枝が10本くらい密集したものが多い。それからリョウブ主体の樹林帯を抜けると背後に台高縦走路、右手に三峰への稜線が見える。この眺めは悪くない(素直にいいと言えばいいのに)。
ここから再び樹林帯に入るが、オオイタヤメイゲツやハウチワカエデなどカエデ科が主体とした植生にかわる。梢を仰ぎ見ながら歩くが、ふと足元に目をやるとオオセンチコガネが一匹いるではないか。宝石を見つけたように小躍りし(糞虫なのだが)、手に取る。僕の手の中でじいじい鳴いているが、ナンテカワイインダロウ。小刻みに動くが、それは手に心地いい(こんな表現があるのか)。この小さな命をイトオシク思い、踏まれないような場所に放した。
再び展望が広がると山頂までもうすぐだ。高角神社横で若いカップルが昼食中。小屋に向おうとしたときヒラヒラと蝶が僕の手の届かないところを飛んで行った。クロアゲハだろうか。
展望台、小屋付近に4,5人おられ、無雪期にしては大盛況?カレーラーメンを作っていると、おじさんが「へえ、こんなふうになってるんや。山頂ってちいさいんやなあ」とひとりごとを言ってすぐに出て行った。横にいた中年の男性の「山頂ってちいさいもんやろ」の言葉にうなずく。
今日は大普賢、金剛山まで見えた。展望はいいが、あまり長居したい山頂でないため、下山を始める。写真を撮ろうと北斜面に少し降りたとき異変に気づいた。あれっ?ブナの葉がほとんどないよ。風が強いからなのかなあと思ったが、他の樹木はそんなにひどくない。近寄って見ると幼虫がいる。そうか、これがzippさんのサイトで見たブナハバチか。小屋でザックを下ろしたときにこいつが付いていて、なんだろうなあと思っていたのだが、そうなのか。
山頂直下のブナはほとんど食害を受けていた。あ~。去年から再開した山歩きのなかで、僕はブナという木がとても好きだった。それが食い荒らされているのを目にしたときのショックときたら・・・。ドーン、と一気にテンションが下がりながらも、それから実態をゆっくりと見て歩いた。
高度を下げると食害はましだった。しかしこれも時間の問題なのか。来週、予定が入らなければ、雨が降らなければ明神平界隈の状況を確認しに行こうか。ケケケとエゾハルゼミの鳴き声がこだまするなか、アセビの回廊を抜け、平野分岐まで歩いた。
あと一時間くらいあるが、今日はもうここで終わったな。あとはただ歩くだけだと思ったが、いくつか嬉しい(?)ことがあった。そうか、クロマツが多いのか、この道は。びっくりしたなあ、もう、今年2回目のシーボルトミミズだよ。何か動いているぞ、あっ、ナガレヒキガエルや。じーっ、と観察していた。
そして再びササユリに心癒されてから、僕は今日の山歩きを終えた。こんなに雨がもつんだったら(天気予報のバカ)、違うところに行けばよかったかな。まあ、悪くない一日だったけど。
【コースタイム】
杉谷登山口(9:25)~小峠(10:25)~大峠(10:55)~高見山(11:40-12:05)~平野分岐(13:00)~小峠(13:10)~杉谷登山口(14:00)
久しぶりに小峠まで車で行ってみるかと思ったが、新杉谷トンネル横から少し上ったところで通行止め。4月に山頂で会ったおじさんは小峠まで車で来たと言ってたのに・・・。植林地帯の歩きが長いな、そんなことはわかっていながらも、杉谷に車を停めて出発。
撞木松を過ぎてからも植林地帯が続くが、コアジサイに癒されながら歩く。また一輪咲いていたササユリはとても綺麗でしばらく見ていた。額から汗が流れ、石畳を歩いていくと、視界が開けた。風が肌をなでていく。心と体が開放された気持ちになる。古市から少し歩いていくとキシタエダシャクが数羽ひらひらと飛んでいた。開放感をえられたのはつかの間、雲母曲から小峠までは植林地帯だ。そして大峠までも。すっとばして行こう。
と歩き始めるが、ニホンベニコメツキの交尾(?)をじっと見、ウツギとそこに舞う蝶を愛でながら道草をくう。ネットでウツギを調べると、折口信夫によると古くはウツギの花の咲きぐあいでその年の豊凶を占ったらしい。そうなのか、折口信夫の著書はとても興味があるが、むつかしくて未だに読んでない。部屋に一冊50円で買った古代研究が二冊あるんだけど。
閑話休題。車道まで土砂が流れているブルーシートがかけられた崩壊地(これは新しい?)を横目で見、左手に淡い緑の木々が見え始めると、もうそこは大峠だ。
ここで今日3個目の草もちを食べる。さ、はよ行こ。これは何ていう木なのだろう、枝が10本くらい密集したものが多い。それからリョウブ主体の樹林帯を抜けると背後に台高縦走路、右手に三峰への稜線が見える。この眺めは悪くない(素直にいいと言えばいいのに)。
ここから再び樹林帯に入るが、オオイタヤメイゲツやハウチワカエデなどカエデ科が主体とした植生にかわる。梢を仰ぎ見ながら歩くが、ふと足元に目をやるとオオセンチコガネが一匹いるではないか。宝石を見つけたように小躍りし(糞虫なのだが)、手に取る。僕の手の中でじいじい鳴いているが、ナンテカワイインダロウ。小刻みに動くが、それは手に心地いい(こんな表現があるのか)。この小さな命をイトオシク思い、踏まれないような場所に放した。
再び展望が広がると山頂までもうすぐだ。高角神社横で若いカップルが昼食中。小屋に向おうとしたときヒラヒラと蝶が僕の手の届かないところを飛んで行った。クロアゲハだろうか。
展望台、小屋付近に4,5人おられ、無雪期にしては大盛況?カレーラーメンを作っていると、おじさんが「へえ、こんなふうになってるんや。山頂ってちいさいんやなあ」とひとりごとを言ってすぐに出て行った。横にいた中年の男性の「山頂ってちいさいもんやろ」の言葉にうなずく。
今日は大普賢、金剛山まで見えた。展望はいいが、あまり長居したい山頂でないため、下山を始める。写真を撮ろうと北斜面に少し降りたとき異変に気づいた。あれっ?ブナの葉がほとんどないよ。風が強いからなのかなあと思ったが、他の樹木はそんなにひどくない。近寄って見ると幼虫がいる。そうか、これがzippさんのサイトで見たブナハバチか。小屋でザックを下ろしたときにこいつが付いていて、なんだろうなあと思っていたのだが、そうなのか。
山頂直下のブナはほとんど食害を受けていた。あ~。去年から再開した山歩きのなかで、僕はブナという木がとても好きだった。それが食い荒らされているのを目にしたときのショックときたら・・・。ドーン、と一気にテンションが下がりながらも、それから実態をゆっくりと見て歩いた。
高度を下げると食害はましだった。しかしこれも時間の問題なのか。来週、予定が入らなければ、雨が降らなければ明神平界隈の状況を確認しに行こうか。ケケケとエゾハルゼミの鳴き声がこだまするなか、アセビの回廊を抜け、平野分岐まで歩いた。
あと一時間くらいあるが、今日はもうここで終わったな。あとはただ歩くだけだと思ったが、いくつか嬉しい(?)ことがあった。そうか、クロマツが多いのか、この道は。びっくりしたなあ、もう、今年2回目のシーボルトミミズだよ。何か動いているぞ、あっ、ナガレヒキガエルや。じーっ、と観察していた。
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杉谷登山口(9:25)~小峠(10:25)~大峠(10:55)~高見山(11:40-12:05)~平野分岐(13:00)~小峠(13:10)~杉谷登山口(14:00)
by charsuq
| 2012-06-24 23:37
| 登山 台高山系
|
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いつか また どこかで
by charsuq
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オールド・アンティークのトライバルラグ&テキスタイルを販売しています。非売品もあり、ほとんどは値段を表示していませんが、お気軽にお尋ねください。Gallery Forest
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2.写真の無断転載禁止。
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