「ことの終わり」 ニール・ジョーダン監督
アイルランドのグラスゴー生まれの彼の作品は僕の好みにあう。「クライング・ゲーム」も「ギャンブル・プレイ」もよかったが、「ことの終わり」が最も好きである。
これは不倫を描いた作品であるが、「人はどこまで愛せるかを考えた映画だ」と監督自身が語るように、ドロドロとした人間的ないやらしさをうまく覆い隠して、優しく美しい物語を作り上げている。
舞台は1940年前後のロンドン。ヘンリー(スティーブン・レイ)とサラ(ジュリアン・ムーア)が夫婦なのだが、隣に住んでいた作家のモーリス(レイフ・ファインズ)が彼らのパーティーに顔を出した際に彼女に出会う。一目合ったときから、モーリスとサラは惹かれ、ひそかに会い愛し合う。物語は巧みに仕掛けられた回想や第三者の目からのカットをまじえて、飽きさせることなく進んでいく。
空爆の激しい中での情事の後、地下の様子を見にいこうとしたモーリスが爆風によって吹き飛ばされてしまう。その間に何があったのだろうか。モーリスは死んではいなかったのだが、ベッドにひざまずいて祈るような姿勢でうずくまっていたサラの態度が何故かよそよそしい。
サ ラ 「愛は終わらないわ。二度と会わなくても」
モーリス 「そんな・・・」
サ ラ 「人間が一生神を愛するのと同じよ。目に見えなくても」
モーリス 「僕の愛は違う」
サ ラ 「それは愛じゃないわ」
そう言ってサラは彼の前から立ち去った。
彼女に何があったのか。あんなに愛していたのにこんな言葉で彼の前から姿を消す理由は何だったのか。
ほとんど完璧といっていいようなエンディングだと僕は思う。映像も編集も文句のつけどころがなく、俳優たちの演技はほどよく抑制が効いていて、しらけることが全くなかった。特にサラ役はジュリアン・ムーア以外に考えられないくらい、彼女は美しく輝いていた。
これは不倫を描いた作品であるが、「人はどこまで愛せるかを考えた映画だ」と監督自身が語るように、ドロドロとした人間的ないやらしさをうまく覆い隠して、優しく美しい物語を作り上げている。
舞台は1940年前後のロンドン。ヘンリー(スティーブン・レイ)とサラ(ジュリアン・ムーア)が夫婦なのだが、隣に住んでいた作家のモーリス(レイフ・ファインズ)が彼らのパーティーに顔を出した際に彼女に出会う。一目合ったときから、モーリスとサラは惹かれ、ひそかに会い愛し合う。物語は巧みに仕掛けられた回想や第三者の目からのカットをまじえて、飽きさせることなく進んでいく。
空爆の激しい中での情事の後、地下の様子を見にいこうとしたモーリスが爆風によって吹き飛ばされてしまう。その間に何があったのだろうか。モーリスは死んではいなかったのだが、ベッドにひざまずいて祈るような姿勢でうずくまっていたサラの態度が何故かよそよそしい。
サ ラ 「愛は終わらないわ。二度と会わなくても」
モーリス 「そんな・・・」
サ ラ 「人間が一生神を愛するのと同じよ。目に見えなくても」
モーリス 「僕の愛は違う」
サ ラ 「それは愛じゃないわ」
そう言ってサラは彼の前から立ち去った。
彼女に何があったのか。あんなに愛していたのにこんな言葉で彼の前から姿を消す理由は何だったのか。
ほとんど完璧といっていいようなエンディングだと僕は思う。映像も編集も文句のつけどころがなく、俳優たちの演技はほどよく抑制が効いていて、しらけることが全くなかった。特にサラ役はジュリアン・ムーア以外に考えられないくらい、彼女は美しく輝いていた。
by charsuq
| 2006-02-25 22:26
| 銀の街へ
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いつか また どこかで
by charsuq
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オールド・アンティークのトライバルラグ&テキスタイルを販売しています。非売品もあり、ほとんどは値段を表示していませんが、お気軽にお尋ねください。Gallery Forest
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